地元産の美味しいもの

2023.07.19 お知らせ

日本のほぼ中心に位置する長野県には海がなく、その面積の多くを山地が占め、山と共存して生きてきた歴史・文化があります。「山」と人の住む「街」の間に「里山」として残ってきた地帯には日本の古い景色が今でも色濃く残っています。松本市の周辺にもそういった昔ながらの農業と、立地や気候を生かした食文化が数多くあります。

 

実りの秋 

松本平は山がちで、米を栽培することが大変難しい土地だったと言われています。そのため荒れた土地でも比較的栽培しやすい蕎麦が重要な食料の一つでした。塩尻市のさらに南西、中山道の途中にある奈良井宿には、地域でとれるお米の大部分が集められていたといわれ、当時の交通網の重要性が垣間見えます。一方安曇野では水田に使えるような農業用水が乏しく、拾ヶ堰が開通するまでは農業に向いた土地とは言い難かったようです。しかし土木技術等の発展や先人達の努力によって今では写真のように豊かな実りのある土地になっています。収穫時期の秋はよく晴れて過ごしやすく、松本に来るには絶好の季節です

秋の風物詩 今では珍しいハゼかけのお米 

 

長野県産のフルーツも

稲刈りの季節と前後して、果物の旬も始まっていきます。青森県に次いで生産量第二位のりんごは、8月末から12月中頃まで、品種を変えながら収穫が続きます。その他にも桃、梨、信州産ワインで注目を浴びるぶどうまで、昼夜の寒暖差が大きく、よく日の当たる恵まれた土地と気候に育まれた様々な果物が皆様をお待ちしています。

農家さんの直売所にて りんごの旬真っ只中

 

そば

そば畑も長野県の風物詩のひとつです。そばは夏そばと秋そばの二回、旬があり、そばの花畑も5月~6月にかけてと、8月~9月にかけての二回楽しめます。また、そば粉を麺にして食べる「そば切り」の発祥の地も長野県、塩尻市の本山という古い宿場町と言われており、米が取れなかったこの地域とそばの関わりが感じられます。

そばの花畑 収穫までもう少し

 

わさび 

松本市から電車または車でおよそ30分程度、安曇野には日本最大のわさび農場である大王わさび農場があります。わさびは出回っているほとんどが長野県産。特に安曇野のわさびは海外にも輸出が盛んです。北アルプスからのきれいな水に育まれた、おいしい本わさびをぜひ試してみてください。

北アルプスからの清冽な水で育つ本わさび

 

味噌と酒 - 発酵文化

また、長野県産の「信州みそ」は、わさびと同じく日本の流通量のほとんどを占めています。今でも伝統の味噌づくりを頑固に受け継ぐ味噌蔵が松本市内にもあります。完成まで3年を要するこの味噌は発酵によってより深く複雑な味わいになっているほか、様々な栄養素も含んでいます。味噌と酒は、やはり水が味を決める重要な要素のひとつ。市内にある味噌蔵も酒蔵も、湧水を仕込みに使っているところが多くあります。

豚汁から漬物、デザートまで、三年味噌づくしの昼食

 

他にもたくさんの「地元産」

松本にはまだたくさんの地元産食材があります。山形村の長芋、波田は下っ原のスイカ、岡田のサツマイモなどなど。また、最近では地ビールやりんごのお酒シードルも各所で生産され始めています。なにか気になるものがあったら、どうぞお気軽にお問い合わせください!

岡田地区でとれた地元産のサツマイモ