里山の自然と歴史を巡るハイキングツアー
松本市街の東側には「里山辺」と呼ばれる地域があります。戦国時代以前にこの辺り一帯を治めていた小笠原家の主城であった林城が置かれ、防衛の拠点となっていた地域です。
その後、武田信玄の軍勢によって、林城の支城に過ぎなかった松本城(当時の名前は深志城)が整備され、中心はそちらに移りましたが、里山辺は山を越えて上田方面に抜ける道の入口として、意外にも多くの人や荷物が行き交っていたと言われています。
江戸時代末期の1864年にはぶどうの栽培がすでに始まっており、そこから現在の山辺ワイナリーまで、ぶどうの産地として続いています。
時代によって形や役割を変えながらも、松本の街と密接なかかわりを持ち続けてきた里山辺エリアの今と昔を歩いて巡るツアーのご紹介です。

里山辺歴史探訪
里山辺地区は、松本市街から緩やかな坂を30分ほど登ったところに位置しています。ここからは北アルプスや街並みが一望でき、ゆっくりと過ごすためにはピッタリの場所のひとつです。
林城は小高い丘の上に、大城と小城とふたつ並んで築かれていました。確かにここからは、敵が攻めてきた時でも様子がよく見え、戦うのに有利だったのだなと実感できます。

またこの地域には5世紀頃のものとされる針塚古墳、国宝旧開智学校と同じ職人が手掛けたとされる旧山辺小学校、小笠原家が創建した廣澤寺(こうたくじ)、歴代城主から手厚く保護された兎川寺(とせんじ)など、多くの史跡が残っており、古くは古墳時代から人々がここに住んでいたことがわかります。
現代では、ぶどうを始めとした各種果樹や畑が多く見られ、フルーツ狩りなどを楽しむこともできます。

林城に残る当時の姿
林城は典型的な山城で、鉄砲以前の騎馬隊による戦闘を意識して作られており、多くの点で松本城と対照的な造りとなっています。狭い尾根の上に作られた通路、空堀や竪堀といった左右に広がれない構造など、当時の戦いがどのようなものであったのかを想像させてくれます。

時代が下り、武田信玄が松本地域を支配下に置いた後、当時林城の支城に過ぎなかった深志城を拠点として定め、現在の松本城に繋がる整備を行いました。なぜ、わざわざ平地にあった深志城を拠点に定めたのでしょうか。深志城にあって林城に無いものはなんだろうか、と考えながら歩くのもとても楽しいですね。

現在の里山辺
実は、松本地域とその周辺では昔からワインが飲まれていました。一升瓶で買ってきて、徳利とおちょこで飲む、ある意味「地酒」。ぶどうもワイン用ではなく、コンコードやナイヤガラ、デラウェアなど、生食用として知られているぶどうを原料に作られていました。長野県産ワインは近年少しずつ知られるようになってきていますが、その歴史は案外古く、またそのルーツのひとつはここ、里山辺にあります。

林城の次に訪れる山辺ワイナリーでは、自慢のワインの飲み比べと共に、地元の食材とワインをふんだんに使った洋食のランチを楽しんで頂きます。
ぜひ松本の知られざる一面、知られざる歴史を巡るツアーをお楽しみください!

プラン詳細
集合場所:午前9:30にあがたの森公園
ツアータイプ: グループツアー(プライベートツアー変更可)
昼食のオプション: ベジタリアンメニューをご用意しております。(要予約)
アレルギー等: 食事制限やアレルギーなどはご予約時にお知らせください。
免責事項: 天候、交通状況、施設の工事及びイベント開催、その他の催行が難しいと認められる場合には、ガイドの判断で行程を変更または催行を中止する場合があります。また混雑時など、施設入場に時間がかかる場合には施設内部のご案内が出来ない場合がございます。恐れ入りますがご理解をお願い致します。
ご予約成立後、ツアー開始までにこちらから中止のご案内を差し上げる場合には全額返金もしくは同額の別の体験への振替を致します。
その他お知らせ:
全行程徒歩のツアーとなり、総距離は10km程度です。また林城までの道は往復1時間程度の山登りを含んでいます。遊歩道の整備は行われておりますが、体調や服装など十分なご準備の上ご参加をお願い致します。
法令に基づき、20歳未満のお客様や、車や自転車を運転する予定の方にはアルコールドリンクの提供は致しかねます。
キャンセルポリシー: 実施日前日のキャンセルの場合、金額の100%を申し受けます。日程の変更やキャンセルはお早めにご連絡ください。
その他規約等: こちらをご覧ください(英語版)